プレス抽出について ②(最初の印象/プレス未体験の方へ)
さて、フレンチプレスで抽出したコーヒーの味わいは、特にドリップで濃いめにいれたものになれている方は「うすい」「もの足りない」「パンチがない」とお感じになる方が多いのではないでしょうか。実は何をかくそう私も最初にプレスのコーヒーを飲んだときには「うすいなあ」と感じました。
そのように感じるのには理由があります。少し難しくいいますとドリップは「透過式」、プレスは「浸漬式」といいます。お湯をコーヒーの粉にくぐらせ(透過させ)るか、つけ込む(浸漬させる)かの違いです。詳細は長くなりますので省略しますが、この違いが出来上がった液体の濃度感をつくっていると考えられます。
濃い、薄いはどちらかが絶対的に良い悪いではないと思います。
人によっては微粉が若干カップに入るために濁った液体になります。が、この微粉は舌で感知できる粒子の大きさではなく、舌触りに影響を与えることはありません。
これよりも明らかに大きな粉は最初、少し液体を捨てることで、カップに入ることを最小限に防げるでしょう。
かくいう私もかつてはペーパー、ネルドリップ派だったのですが、スペシャルティ コーヒーに出会い、自宅で何度かプレスで飲んでいるうちにはまっていったのです。
また、スペシャルティ コーヒー+プレスの場合、かなり高い温度、極端にいえば沸騰したてのお湯を使って抽出しますので、かなり熱い温度でのご提供になります。従いまして、香りの成分は熱いうちの方が分かりやすいのですが、味に関しては少し冷めた状態の方がより分かる可能性があります。(あまり熱いと感じにくいです。)
沸騰したての湯を使用するのは「スペシャルティ コーヒー」というグレードのコーヒーを使用することが前提です。