旨いホルモン焼き!

 

外食と申しましても、当然のことながらいつもフレンチやイタリアンを食べているわけではありません。

ラーメンやお寿司屋さんのランチ(とくにランチの場合は、ちらし寿司)なども大好きで、お酒を飲みに行くのは殆ど居酒屋さんです。

でも、たまにいくホルモン焼き屋さんがありまして、こちらがまた旨いんです。

 

ホルモンといえば一般的には、豚のもつ(内蔵)ですが、日本では素材としてかなり低く見られることが多く、安物扱いですが、フランス、イタリアなどではフリカッセ(煮込み料理)、トリッパ(牛の胃を使いました煮込み料理)などでは欠かせない素材です。

素材そのものの価値は必ずしも、おいしさで決まるとは限らず(決まっていると思えるものもある)、基本的には国ごとに異なる食文化、時代背景、需給関係(市場原理)、ブランド的価値などで価格は決まっておりますのでホルモンが安いからと言って、安い味しかしないというのは必ずしも真理ではありません。

勿論、きちんと手のかけられたフレンチ、イタリアン、和食などと比べれば「料理」とまではいえないかもしれません。

でも、味そのもののみを捉えたとき、負けないくらい「旨い」と思っています。

その昔、日本でも色々な事情からマグロは赤味の方が上等で、トロは捨てていた!?という真偽は分かりませんが、そういうことです。(個人的には、マグロは赤味のヅケが好きなんですが)

牛肉でも、和牛はサシが入っているものが上等で、脂たっぷりなものが良いと思われているかもしれませんが、牛肉先進国(日本は江戸時代末期からでしょうから、牛を食べるようになってせいぜい100数十年)である欧米は赤身肉が主体であり、肉質もしっかりとしたものが主流です。

だからこそ、和牛の柔らかく、サシの入った肉を素晴らしいという欧米人もいる訳ですけれども、私個人は欧米の牛肉文化に日本人はまだ学ぶべきことが多くあると感じております。

 

そもそも、内蔵など、いわゆる一級品でない(日本において)部分を食するということは、殺生をしないと命をつなぐことができない人間にとって、とても大切なことです。

食べることは、生きることそのものであり、本来は本能的なものであり、決してきれいごとではないからです。

 

要するに、そういった現実がある以上、出来る限り「無駄がないように、食する」という文化、技術、意気ですね。

 

最近ホルモン焼きが流行っていると聞いたことがありますが、タレが甘過ぎることが多く、化学調味料味が強すぎ、ホルモン自体の質がもう一つであるだけでなく、仕込みの際の肉の身欠きが甘いせいか脂っぽいことが多く、結果的に私はこちらのお店以外ではあまり食べなくなってしまいました。

身欠きを甘くすればするほど、お店が儲かることをユーザーは知るべきです。

 

また、どうにも我慢できないのがよくあります甘いハイです。焼酎の飲み物をみんなこれで割ってしまうものですから、甘ったるくなってしまって個人的には感心しません。

これをさらに、人工フレーバーシロップを加添すればどうなりますか。。

 

たとえハイであったとしても、お酒である以上は基本的にスッキリ、シャープであって欲しい。

こちらのお店では、氷屋さんの本物の大きめぶっかき氷を使い、中ジョッキの半分くらい焼酎が入り、そして瓶詰めされた塩気の強めの甘くないハイ、そしてレモンまたはグレープフルーツ1/2個の果汁をその場で絞り入れます。(果汁を絞らないシンプルなチューハイもあります)

割る焼酎は甲類焼酎で、決して上等なものではないのですが、それが却ってスッキリ感に貢献しています。こういったハイ(一種のカクテル)には乙類焼酎より、甲類焼酎の方があっていると思います。

乙類はやはりそのまま味わうのが似合っております。

たかがチューハイ、されどチューハイで最近はこういったものを供していただくお店がなかなかないんです。

 

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ホルモンを焼くのは、やはり基本的には炭火が一番だと思います。

燃焼の際に水分が出ず、遠赤外線+高温の炭火は、厚みのない肉をさっとおいしく香ばしく、表面カリッ、中はジューシー(でも、きちんと火は通っている)に焼くのに適しているのでしょう。

余分な脂は網から落ちて、炭から煙があがり、肉が少しいぶされて香ばしくなります。

うなぎの蒲焼きと同じしくみですね。

 

こちらのお店は、現在はカウンターしかないんですが、バッチリ七輪ですね。

火力が大切なので、お客さんが変わる度に七輪ごと変えてくれます。

 

写真はナンコツですね。

丸い空洞があるタイプのナンコツですが、部位によっては肉がたっぷりついてきます。

今回はナンコツx 2 、カシラ、しろモツなどを注文しました。

ホルモンが基本ですが、ロース、中肉、バラ肉、牛ハラミなどの正肉系やタンなどもメニューにあります。

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タレは醤油がベースのもので、相当数(10数種類?)の調味料を合わせ込んでいるオリジナル。とろみがあるんですが、ちっとも甘ったるくありません。

たとえ、砂糖、化学調味料が入っていたとしても、お店が一から調製しているタレなので、その強度、使い方が自在にできるんですね。

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ホルモン焼きといえば、タレににんにくは欠かせません。

通常はよくあります、業務用にんにくですが、こちらは青森の生にんにくをお店でおろしています。

緑色になっているのがその証拠ですね。にんにくはおろして、空気にふれると少しづつ緑色に変色します。

添加物ゼロのにんにくは野菜の持つ自然な甘さがまったく違います。

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サイドメニューになりますが、こちらはキムチですね。

一味唐辛子をたっぷり使い、ごま油とあわせた、相当辛いキムチです。数日間熟成させませんと、一体感がなくおいしく食べられません。

アミなどの海産物で旨味を増す操作をしていませんので、辛みが立ちます。韓国料理屋さんのキムチとは異なりますが、やはりスッキリかつシャープでおいしい。

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最後に野菜焼です。

一人前でもてんこ盛りで出てきます。

長ネギ、ジャガイモ、ピーマン、ナス、シイタケの盛り合わせになります。これを焦がさないように注意深く炭で炙ります。長ネギは表面があっという間に焦げてしまいますので、特に注意が必要です。

焦がしてしまったら、コーヒのローストと一緒で台無しです。

私はシイタケは特に塩でいただくのが好きです。

写真は半分くらい食べてしまった後ですね。

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本当は締めに、バラ肉(+豚汁+半ライス+お新香)タレなし、塩こしょうで焼いて〆たかったのですが、食べ過ぎでそこまで行きませんでした。

今回は注文できませんでしたが、豚汁には、(肉汁旨味がとけ込んだ)「つけタレを少しだけ入れるとおいしいよ」と昔先代のご主人に教えてもらいました。そうやって食べると、本当においしいんです。

つけダレには、ジュージューいってるほるもんから滴り落ちた肉汁やにんにくが入ってますので、これ自体が最高の旨味エキスです。

言ってみれば、フランス料理などで、肉や魚をフライパンで焼いた後に残った肉汁、エキスをソースを作る際に使うのと似ています。

次回は豚汁までいきたいですね。

 

こんな風にこちらのお店は徹頭徹尾、お店から出てくる全てのものが、一つの方向に向かって、太い幹(コンセプト)が通っていることを感じています。

ホルモン焼屋さんですから、全てのメニューは廉価です。相場の価格と変わりません。

それでも、やろうと思えばここまで出来るのですね。

 

創業40年くらいの老舗なんですが、最近代替わりしまして、殆ど何も変わらないんですが、良い方にちょっとづつ進化していかれることを期待しています。

いえ、今や飲食の世界は省略、簡略化する誘惑だらけですから、まずはそういったものに負けず頑固に変わらないでいただきたいと思います。

ホルモン焼き屋さんのような、こんなにシンプルなメニューの中にも簡略化しようと思えば出来る箇所がたくさんあるんです。

簡略化して、同じ結果が得られるのならいいのですが、確実に差が出ますし、(供し手側がお客様に伝える努力、工夫をするのは当然ですが)、この差を理解し、価値を認めてくれる方々が増えること、減らないことを祈るばかりです。

 

全ての方に理解していただきたいということではありませんが、 「安ければなんでもいい」「努力しているところも、そうでないところもみんな同じ」という考えは文化、文明を壊し、英知、工夫、創造を発揮する機会をなくし、結果として人間を退化させてしまうと強く感じています。

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