ワイン ミーティング!
2、3ヶ月前になるのですが、K様よりお誘いを受けまして、ワインミーティングへ参加してまいりました。
今回はいつものメンバーであります方がイタリアワインの勉強中とのことで、イタリアの赤ワインをメインにしたものになりました。
まずは、シャンパーニュから。
クリュッグのノンヴィンです。
しかし、クリュッグはシャンパーニュ広しといえどもやはり別格ですね。ノンヴィンでしたが、いい感じに熟成が進んでおりました。
シャンパーニュから一歩外に出てしまえば、いくら作り方は同じで、たとえ味が良かったとしてもスパークリングワインという一般的な呼称を使わなければなりません。
このあたり、ワインは大変厳格ですね。
白ワインはムルソーです。
パンは勿論、熊谷の海老蔵(ブーランジュリーマツオカ) 謹製のバゲットです。
パンはこのように、固くてしっかりとしているのが普通ですね。
牛肉の赤ワイン煮込み。
K様がよりすぐった牛肉でたっぷりの赤ワインで作っていただきました。レシピは宮内庁の故・渡辺 誠さんのものであります。
今回、渡辺さんの奥様はチーズのご担当でありました。
写真ですと、いかにも濃そうな味付けに見えるかもしれませんが、さにあらず。大変上品で、赤ワインのさわやかささえ感じられる素晴らしいお料理でありました。
牛肉をおいしくたくさん食べられますし、ワインも進みます。
次は、伊 ベルターニ社のアマローネです。
アマローネとは独特の赤ワインの製法なのですが、要するにぶどうを干すんですね(影干し)。ベルターニの場合は、長期間(4ヶ月程度)影干しすることによって、酸をキープしたまま糖度があがり、凝縮した味わいになります。
ここまで手間をかけているかわかりませんが、キプロスのワイン(コマンダリアなど)も、こちらは天日干し?糖度を上げるという意味では同じですね。ただし、キプロスのワインはかなり甘口で白が一般的です。
コマンダリアも大変魅力的なワインでありますが、ナイトキャップ専用という感じです。
こちらのベルターニはしっかりと酸をキープしておりました。アマローネといいましても、ベタベタした甘さは一切ありません。
ですので、スティルワインとしての使い方、食事との合わせ方が十分出来る味わいです。
勿論熟成の進んだチーズとの相性もばっちりです。
最後に、バローロ。
バローロは何度か飲んだ事はありますが、今回のは25年の熟成を経たものでありまして、とても品のあるものになっておりました。
力強さだけではなく、長い熟成期間を経ることによって、繊細さを得ることができたという感じでしょうか。熟成とは言ってみれば、ゆるやかな酸化と捉えることもできるのですが、同じ酸化でもダメな味になってしまうものも数多くあり、本当に不思議な現象であります。
神のみぞ知るという感じでしょうか。
赤ワインといえば、やっぱりチーズですね。
こちらもいい感じに熟成しておりました。
最後は独 アイスワインで締めとなりました。
アイスワインは先ほどのアマローネとは少し違い、寒い気候を利用し、凍ったぶどうをそのまま絞ることにより糖度をあげ、果汁を凝縮させる方法を取ります。
昔、子供の頃、コーラアイスなどをチューチュー吸いながら食べると、最初に甘いエキスだけ出てきて、後に残ったのは、味の薄い氷のキャンディーになってしまうことを何となく憶えていらっしゃる方もいるかもしれませんが、同じ原理です。
アイスワインは低温で仕込まれるためか、全般的にフレッシュなぶどうの果実味を生かした味わいが特長ですね。
もちろん、さわやかさ(酸)も重要でして、この糖度で酸が残ってなければ全くバランスのとれないただ甘いだけの葡萄酒になってしまうでしょう。
酸とのバランスが重要なのはコーヒーと全く同じことだと思います。
そして、酸にこそ色々なフレーバーそのものが隠されている。
やはり、どんなシチュエーションでありましても締めの飲み物は重要ですね。
それまでどんなに良い具合に食事が進んでいたとしても、最後の飲み物がダメでしたらやはり台無しになってしまう。本当に要注意です。
こちらのK様には本当にいつも素晴らしい経験を積ませていただく機会をいただきまして、本当に感謝しております。
また、是非ともお誘いください!